新刊『人形歌集 骨ならびにボネ』 川野芽生 中川多理
『人形歌集 骨ならびにボネ』
短歌:川野芽生 人形・写真:中川多理
版元:ステュディオ・パラボリカ
装幀:ミルキィ・イソベ
本体価格:2,000円+税
ISBN978-4-902916-51-5 C0092
四六判変型/64ページ/1C
川野芽生の歌は
常に今を歌っている
言葉は、過去と記憶の言葉
そして書くペンの先から生まれる
紙の上、現在の言葉
その歌は未来を予兆し
未来をつくり出す
言葉から作り出された人形もある
きっと
おそらく
特に
川野芽生が中川多理の人形に
歌う短歌には
観賞はいらない(かもしれない
寄り添い並走するのが望ましい
言葉は変化を生む/人形を生む
人形も言葉を生む
『人形歌集 羽あるいは骨』に続く連作の歌集となる本書は、連続してつながっている。
第二弾は1の続きではあるけれど、川野芽生も中川多理も常に1である。
常にいまを進化しながら変化しながら創作している。
人形が、人形と云う典型…人形は典型表現されやすい存在ではあるが…を離れて表現されるのは稀である。
川野芽生の歌は、その言葉は、人形1体1体の個性に向き合って詠まれている。
是非、同時進行的に、歌を読む快楽を味わっていただきたい。
(今野裕一)
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